日も暮れて、職場から自転車で帰っている途中
ヨボヨボあるいているお爺さんを追い抜きました。
何か嫌な予感がしてUターンして戻ってみると
横断歩道や信号もない、車がバンバン走ってる国道1号線を渡ろうとしているではありませんか
おい!爺ちゃん!!!
思わず叫んで呼び止め、歩道に引きずり戻しました。
何やってんの!??と聞くと
いやー道に迷ってしまい困ってるんだよ…。と言うではありませんか。
今日は何月何日か分かりますか?と聞くと
分からない…。と
住所も電話番号も分からない。
これは困ったな…。と思い、近くの公園に連れていき、警察に連絡して迎えに来てもらう事にしました。
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早く帰りたかったですが、警察が来るまで待っててあげようと思い、ベンチに腰掛けてお爺さんとお話することにしました。
お爺さんの年は75才。独り暮らしである。
私がヒアリング出来たスペックはこれくらいでした。
平昌みた??
爺「見たよ。」
何の種目が印象に残った?
爺「んー。ほら!氷の上で踊って表現するやつ。」
フィギュア?
爺「そう!フィギュア」
誰が印象に残った?
爺「人の名前覚えきれないなぁ…。ほら!あの…。ほら!」
伊藤みどり??
爺「ちがう!男の…。」
羽生結弦?
爺「そう!羽生!彼は発言もしっかりしてる!」
失礼ながら、ちゃんと分かってるんだなと思いました。
ふと
爺「今日ね…。彼女とデートしてたんだよ。」
えっ!?
彼女いくつなの??
爺「年下だよ。65歳。今日ね、焼肉デートしてきたんだよ。」
ほうほう。
爺「彼女がさー、あまりにも注文するもんで、頼みすぎだって注意したら怒っちゃってね。」
うんうん。
爺「そんで喧嘩して彼女帰っちゃったんだよ。全く気が強くて仕方がない。」
まあ最近の女子って強いからねー。
そう返しながら、最近の?いや戦後の?いつの時代も女性って強いんだな…。と思いつつ、ウンウンと相づちを打っていました。
爺「だから彼女は結婚出来ないんだよ。まあ俺も独身だけどさ…。」
聞くと彼女もお爺さんどちらも結婚経験がないとのこと
爺「どっちも初婚だからさ、私もさー…こんな年になってなかなか踏ん切りつかなくて…。そろそろ決断しなきゃいけないんだけど。」
なんてラブロマンス!!
例えこのお爺さんの話が創作であっても構わない!お爺さんの恋の相談が聞けるなんて、なんて素敵な夜なんだ!
最初は面倒くさいなぁ…なんて思いながら接していた私ですが、何だかテンションが上がって来ました。
爺「でもさー。先も短いし、このまま生きてても何も良いことないから…。」
そんなことないよ!!彼女待ってるよ!!まだワンチャンあるって!爺ちゃんのプロポーズ待ってるよ!!
精一杯お爺さんを励まして
駆けつけた警察官に速攻引き渡しました。
別れ際に
「爺ちゃん!彼女と早く仲直りしなよ!」と声をかけると
何言ってるんだ?と言わんばかりな表情で私を見る警察官と対照的に、お爺さんはニッコリと微笑みました。
75歳まで私は生きているか分かりませんが
75歳の時にこんな風に恋していたら素敵だなぁ…。と
ぼんやり思いながら、自転車を漕いで家路に向かいました。
春は近い
人生は案外長いのかも知れません。
ではでは。
てつさん公式Twitter。
てつさん非公式インスタ。
ヨボヨボあるいているお爺さんを追い抜きました。
何か嫌な予感がしてUターンして戻ってみると
横断歩道や信号もない、車がバンバン走ってる国道1号線を渡ろうとしているではありませんか
おい!爺ちゃん!!!
思わず叫んで呼び止め、歩道に引きずり戻しました。
何やってんの!??と聞くと
いやー道に迷ってしまい困ってるんだよ…。と言うではありませんか。
今日は何月何日か分かりますか?と聞くと
分からない…。と
住所も電話番号も分からない。
これは困ったな…。と思い、近くの公園に連れていき、警察に連絡して迎えに来てもらう事にしました。

早く帰りたかったですが、警察が来るまで待っててあげようと思い、ベンチに腰掛けてお爺さんとお話することにしました。
お爺さんの年は75才。独り暮らしである。
私がヒアリング出来たスペックはこれくらいでした。
平昌みた??
爺「見たよ。」
何の種目が印象に残った?
爺「んー。ほら!氷の上で踊って表現するやつ。」
フィギュア?
爺「そう!フィギュア」
誰が印象に残った?
爺「人の名前覚えきれないなぁ…。ほら!あの…。ほら!」
伊藤みどり??
爺「ちがう!男の…。」
羽生結弦?
爺「そう!羽生!彼は発言もしっかりしてる!」
失礼ながら、ちゃんと分かってるんだなと思いました。
ふと
爺「今日ね…。彼女とデートしてたんだよ。」
えっ!?
彼女いくつなの??
爺「年下だよ。65歳。今日ね、焼肉デートしてきたんだよ。」
ほうほう。
爺「彼女がさー、あまりにも注文するもんで、頼みすぎだって注意したら怒っちゃってね。」
うんうん。
爺「そんで喧嘩して彼女帰っちゃったんだよ。全く気が強くて仕方がない。」
まあ最近の女子って強いからねー。
そう返しながら、最近の?いや戦後の?いつの時代も女性って強いんだな…。と思いつつ、ウンウンと相づちを打っていました。
爺「だから彼女は結婚出来ないんだよ。まあ俺も独身だけどさ…。」
聞くと彼女もお爺さんどちらも結婚経験がないとのこと
爺「どっちも初婚だからさ、私もさー…こんな年になってなかなか踏ん切りつかなくて…。そろそろ決断しなきゃいけないんだけど。」
なんてラブロマンス!!
例えこのお爺さんの話が創作であっても構わない!お爺さんの恋の相談が聞けるなんて、なんて素敵な夜なんだ!
最初は面倒くさいなぁ…なんて思いながら接していた私ですが、何だかテンションが上がって来ました。
爺「でもさー。先も短いし、このまま生きてても何も良いことないから…。」
そんなことないよ!!彼女待ってるよ!!まだワンチャンあるって!爺ちゃんのプロポーズ待ってるよ!!
精一杯お爺さんを励まして
駆けつけた警察官に速攻引き渡しました。
別れ際に
「爺ちゃん!彼女と早く仲直りしなよ!」と声をかけると
何言ってるんだ?と言わんばかりな表情で私を見る警察官と対照的に、お爺さんはニッコリと微笑みました。
75歳まで私は生きているか分かりませんが
75歳の時にこんな風に恋していたら素敵だなぁ…。と
ぼんやり思いながら、自転車を漕いで家路に向かいました。
春は近い
人生は案外長いのかも知れません。
ではでは。
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てつさん非公式インスタ。